国際連合との協力体制
国際連合工業開発機関(UNIDO)
当社は2014年4月29日、国際連合工業開発機関(UNIDO)との覚書に署名しました。UNIDOとの覚書への署名は、環境分野において民間企業では日本で当社のみです。覚書は水銀の適正処理及び途上国への技術提供に関する内容であり、プロジェクトは以下の通りです。
- UNIDOと当社は、水銀含有廃棄物が水俣条約批准の大きな弊害の一つとなっている東南アジア地域を始めとし、水銀含有廃棄物処理技術を広めていくことを提案。初期の活動として、東南アジア1か国において使用済み蛍光灯の回収センターおよび前処理施設を設置するプロジェクト形成を行う。
- アジア太平洋地域でその他の水銀廃棄物に対して同様の廃棄物プロジェクトを実施するための可能性を評価する。
- 水銀の安定保管の試験的実証を含む利用可能な最良の技術(BAT)/環境のための最良の慣行(BEP)のガイドライン策定に向け地球環境ファシリティ(GEF)に提案されるプロジェクトコンセプトを作成する。
国際連合環境計画(UNEP)
当社は国際連合環境計画(UNEP)世界水銀パートナーシップの廃棄物管理分野及び保管・供給分野のメンバーとして2014年2月に登録を受けました。また、エキスパートグループメンバーとしてUNEPが発行したPractical Sourcebook on Mercury Waste Storage and Disposalの作成にも参加、協力をしています。
海外展開
当社は有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約に従い、フィリピン、台湾、インドネシアより水銀廃棄物を輸入し、処理を行っています。引き続き、東南アジアを中心とし世界的に水銀廃棄物の適正処理に貢献していきます。
1.フィリピン
2002年よりフィリピンから使用済み蛍光灯の輸入、処理を開始し、現在まで70t以上の使用済み蛍光灯を処理しています。また、輸送費を軽減し幅広く処理サービスを利用頂くため、2014年にマニラ、2015年にセブの現地企業に蛍光灯破砕機を導入し、減容化のため現地企業による中間処理を開始しました。
2.台湾
2006年より台湾から乾電池やボタン電池、HIDランプ、水銀含有廃液の輸入、処理を開始し、現在まで3,200t以上の水銀廃棄物を処理しています。当初は乾電池処理が中心でしたが、現在では水銀含有量が多いボタン電池やHIDランプを中心に輸入、処理を行っています。
3.インドネシア
2016年よりインドネシアから石油・天然ガス由来のオイルスラッジ、触媒、フィルター、作業着や保護具などの水銀汚染物の輸入、処理を開始し、現在まで300t以上の水銀廃棄物を処理しています。
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